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【レインボー・クロスマーク・ガーネット】 -Iida collection-
2005-04-01
この標本は『ヘソナイト Hessonite』に区分されるグロッシュラー・ガーネットである。かつてはその色合いから“シナモン・ストーン Cinnamon stone”という特別な名前で呼ばれた。この色のガーネットは古代に於いては特別に貴重視されており、古代のギリシアやローマの人々はこのガーネットを用いて、カメオやインタリオ、そしてカボションに磨き上げた。当時加工用に使われた石は、イタリアのアラバレーやスコットランドのムル島で産出したものだが、時にセイロン島から持ち込まれたものも使われた様だ。いくぶん時代が下がると遠くカナダからのものも使われた記録がある。
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