6月の新 鉱物宝石研究セミナーは『オパール 』その2
2017-05-18
副題:オパール成分のとる様々な形態
石の空隙部に形成されて虹色に煌めく宝石に対してオパールの名が付けられたが、実際にはその様な産出状態で形成される珪酸鉱物がある。自然界ではむしろこちらの方が多く存在する。
地球上で最も多い元素である珪素と酸素の化合物の珪酸溶液は、地層の隙間や多孔性の岩石に染み込み時にそこにある動植物の遺骸を石化する。
しかしその珪酸分のほとんどはカルセドニーの形態をとっていて、オパールの形態を留めているものはかなり少ないという事実があり、そのことが鑑別や分類の際に困難をもたらす。
今回の講座ではオパール分子が関係した岩石質の宝石や鉱石系の宝石を取り上げ、オパールがクォーツの一部を構成する鉱物種であることを学ぶが、鉱染している場合にはなぜオパール分子の状態の方が少ないのかについても触れる。